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第50話 徹夜一直線1

作者: 月城葵
last update publish date: 2026-06-27 05:30:09

 鐘が鳴り響いた瞬間、街は一変した。

 ついさっきまで屋台で串焼きがどうだの、宿屋で昼寝がどうだの言ってた平和な空気はどこへやら。

 通りには冒険者たちが慌てて飛び出してきて、装備を抱えて叫び合う。

「剣はどこだっ!」

「俺の盾知らねぇか?」

 ……知らねぇよ。

 市民たちは悲鳴を上げて家に駆け込み、母親に抱きついた子供が泣き叫ぶ。

 怒鳴り声、泣き声、鍋を落とす音。

 街全体が、でかい蜂の巣を棒で突ついたような騒ぎだ。

 はいはい、予定通り大混乱っと。

 魔物が来る前にこっちが自滅するんじゃねぇか? ってレベルだ。

 戦闘態勢に入れって話だったのに、現状はただの避難訓練失敗例だな。

 武器を落として拾う音に怒鳴り声。

 それに混じって子供の泣き声とか――カオスそのもの。

 まだ戦ってもいねぇのに、すでに残業

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